黄昏みゅうぢっく〜歌のない歌謡曲に愛をこめて〜

昭和40年代の日本大衆文化の重要構成要素、「歌のない歌謡曲」のレコードについて考察します。

今日は高久昇さん (ザ・テンプターズ)の誕生日なので

テイエム TL-1032

グループ・サウンズ⭐︎加山雄三⭐︎カラオケ集

発売: 19??年

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ジャケット



A1 君といつまでも (加山雄三) 🅲

A2 モナリザの微笑 (ザ・タイガース)

A3 想い出の渚 (ザ・ワイルド・ワンズ)

A4 白いサンゴ礁 (ズー・ニー・ヴー)

A5 エメラルドの伝説 (ザ・テンプターズ)

A6 スワンの涙 (オックス) 🅱

A7 海は恋してる (ザ・リガニーズ)

A8 夜空の星 (加山雄三) 🅱

B1 花の首飾り (ザ・タイガース)

B2 神様お願い (ザ・テンプターズ)

B3 ガール・フレンド (オックス)

B4 愛する君に (ザ・ゴールデン・カップス)

B5 ブルー・シャトウ (ジャッキー吉川とブルー・コメッツ)

B6 お嫁においで (加山雄三) 🅲

B7 長い髪の少女 (ザ・ゴールデン・カップス)

B8 夕陽が泣いている (ザ・スパイダース) 🅱

 

演奏: ニュー・ポップス・グランド・オーケストラ

編曲: 無記名

定価: 1,200円

 

最初からカラオケレコードと銘打って売られているアルバムに関しては、ここで語るのは相応しくないと思いつつ(昨日紹介したDovecotのような、レーベルとしてそそるものは別として)、これは主題が主題故しょうがない。しかも謎のマイナーレーベルということで、GS&若大将の名曲をどう料理しているかも気になるし。ついでにジャケットもいいですよね。意味不明ですが。発売年代は不詳だが、音の質感からして70年代ではないと思われる。当然60年代でもない(爆)。

1曲目「君といつまでも」。ガイドメロディーを奏でるギターの音量もかなり控えめで、歌ってくれと言わんばかりに気合入ったフルオーケストラ演奏。気付いてみればガイドメロディーの存在感が消えている。使用する者の心理状態を考慮したミキシングで、カラオケレコードとしては理想的作りになっている。「想い出の渚」は若干走り気味だし、「愛する君に」はとてつもなく軽い演奏になっているが、これもまたノスタルジアとしてGSがどう扱われたかという証みたいなもので。今や有り得ないカルトGS曲までカラオケ屋さんに行けば歌える時代になってるけど、このようなレコードに合わせて口ずさむのも乙なものです。もしくは、自分で演奏してより真っ当な「歌のないGS歌謡」を作り上げるのも有り。