黄昏みゅうぢっく〜歌のない歌謡曲に愛をこめて〜

昭和40年代の日本大衆文化の重要構成要素、「歌のない歌謡曲」のレコードについて考察します。

今日はロザンナ・ザンボンの誕生日なので

クラウン GW-5159 

昨日のおんな/哀愁のギター・ムード

発売: 1970年9月

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ジャケット



A1 昨日のおんな (いしだあゆみ)

A2 噂の女 (内山田洋とクール・ファイブ) 🅳

A3 お嫁に行きたい (森山加代子)

A4 お兄さん (ピーター)

A5 花びらの涙 (岡崎友紀)

A6 みれん町 (美川憲一) 🅱

A7 初恋の人に似ている (トワ・エ・モア) 🅱→6/23

B1 波止場女のブルース (森進一) 🅱

B2 ヤング・ラブ・スイング (オズモンド・ブラザーズ) 🅱

B3 愛は傷つきやすく (ヒデとロザンナ) 🅱

B4 泣きながら恋をして (ジャッキー吉川とブルー・コメッツ)

B5 男と女がいるから (柳亜矢) 🅱

B6 愛こそいちずに (小川知子) 🅱

B7 女が男を棄てるとき (美樹克彦) 🅱

 

演奏: いとう敏郎と’68オールスターズ

編曲: 福山峯夫

定価: 1,500円

 

5日前に紹介した『波止場女のブルース/魅惑のトランペット・ムード』の次の番号でリリースされたが、ここから次の月のサイクルに突入。6曲は同アルバムと同じ選曲だが、当然ギター向けにアレンジを変更。森山加代子の曲は早々と次の新曲に入れ替えている(が、この曲は最高順位100位という不名誉な記録に終わった)。いずれにせよ、つきあいやすいギターサウンドで全編統一されているアルバム。岡崎友紀「花びらの涙」なんてたまらない選曲もあるけど、いつものクラウンムードの中に程よく溶け込み、風のように流されていく。重なっている6曲も、トランペット盤に比べると、当然のように派手さが抑えられている。「男と女がいるから」に特に顕著だけど、ベースのフレージングとバランスが、明らかにこちらの方が地味で、プレイヤーも微妙に入れ替えているのではないだろうか。「女が男を棄てるとき」はこちらの方が遥かにノリが軽く、オリジナルに近い。全体的にこちらの方がスリーパー率が若干低い分、語りたい内容が薄れてしまった気がするけど、しょうがないです。クラウンですから。