キャニオン CAL-1007
銀座の女/京都の恋 最新全国歌謡ベスト・ヒット
発売: 1970年12月
A1 銀座の女 (森進一) 🅲
A2 時は流れる (黛ジュン) 🅱
A4 ふたりの関係 (ヒデとロザンナ)
A5 男と女のお話 (日吉ミミ) 🅱
A6 一度だけなら (野村真樹)
A7 手紙 (由紀さおり) 🅱
B1 何があなたをそうさせた (いしだあゆみ) 🅱
B3 私生活 (辺見マリ) 🅱
B4 京都の恋 (渚ゆう子) 🅳
B5 希望 (岸洋子) 🅲
B6 愛のきずな (安倍律子) 🅲
B7 命預けます (藤圭子) 🅲
演奏: 木村好夫 (ギター)/キャニオン・オールスターズ
編曲: 竹村次郎
定価: 1,500円
新興キャニオン・レコードから早くも2枚目となる好夫師匠のムーディセレクション。AB面をそれぞれ別のコンセプトでまとめ、別々に帯を付けて売り出すパターンはコロムビアのやり方を踏襲したもので、当時買う側としてはうざかったんだろうな…2本とも付いた状態で手に入ると、今じゃかなり得した気分になる。蛇足だが片方の帯の裏には「お年玉券」が付いており、「補充票」と同様お店が切り離して使える仕様だったと思われるが、一体なんの「お年玉」がもらえたのでしょうね。それが付いたままの盤を手にした一般のお客さんも、どう思ったんでしょうか当時。
まぁとにかく、テープメーカーだったポニー時代から大量の録音を残していただけあって、好夫ギターのツボを押さえた仕上がり。トップの「銀座の女」から、トレードマークの引き摺りフレーズが炸裂しまくり、これじゃなきゃと安堵感にかられる。その分、ポップス色の濃い曲では守りに入った演奏が味わえるけど、脇役のがんばりがその分聴き逃せなくなるのだ。特に「時は流れる」や「ロダンの肖像」で活躍しまくるフルートが耳をとらえる。「手紙」ではせこさが露呈してしまうのがちょっと悲しいけど。「ふたりの関係」は例外的にノリを重視した演奏になっているが、最後はやはり王道路線の「命預けます」できっちり締め。いよいよ新しい曙が見えてきたかなと思わせるアルバムだ。