CBSソニー 25AH-148~9
'76~'77 歌謡ベスト・ヒット32
発売: 1976年
A1 寒い夜明け (郷ひろみ)Ⓐ
A2 揺れるまなざし (小椋佳)Ⓑ 🅰→21/5/10
A3 落葉が雪に (布施明)Ⓐ 🅲
A4 パールカラーにゆれて (山口百恵)Ⓐ 🅲
A5 あなただけを (あおい輝彦)Ⓑ 🅱→9/6
A6 もう一度逢いたい (八代亜紀)Ⓑ 🅵
A7 逢いたくて北国へ (小柳ルミ子)Ⓐ 🅱
A8 北の宿から (都はるみ)Ⓐ 🅶→8/27
B1 四季の歌 (いぬいゆみ)Ⓑ 🅴
B2 哀しい妖精 (南沙織)Ⓑ 🅱
B3 あなたがいたから僕がいた (郷ひろみ)Ⓑ 🅲
B5 夏にご用心 (桜田淳子)Ⓒ 🅳→8/27
B6 恋人試験 (松本ちえこ)Ⓐ 🅳
B7 未来 (岩崎宏美)Ⓒ 🅱→8/27
B8 君よ抱かれて熱くなれ (西城秀樹)Ⓒ 🅱→8/27
C1 どうぞこのまま (丸山圭子)Ⓐ 🅱→21/5/10
C2 最後の一葉 (太田裕美)Ⓐ 🅲
C3 コバルトの季節の中で (沢田研二)Ⓐ 🅲
C4 セクシー・バス・ストップ (浅野ゆう子)Ⓐ
C5 ねえ! 気がついてよ (桜田淳子)Ⓐ 🅴
C6 LA-LA-LA (研ナオコ)Ⓑ 🅱
C7 どこへ帰る (五木ひろし)Ⓐ 🅳
C8 針葉樹 (野口五郎)Ⓐ 🅲
D1 わかって下さい (因幡晃)Ⓐ 🅱→21/5/10
D2 東京砂漠 (内山田洋とクール・ファイブ)Ⓐ 🅱→21/11/15
D3 赤いハイヒール (太田裕美)Ⓒ 🅳→8/27
D4 きらめき (野口五郎)Ⓒ 🅲→8/27
D5 陽ざしの中で (布施明)Ⓒ 🅱→8/27
D6 愛の狩人 (平田満)Ⓒ 🅱
D7 愛に走って (山口百恵)Ⓐ 🅳→8/27
演奏: クリスタル・サウンズ
編曲: 矢野立美Ⓐ、松井忠重Ⓑ、新井英治Ⓒ
定価: 2,500円
一見さわやかな画像と思わせといて、見る人が見ると「不謹慎な」と叫ばずにいられない…それが歌無歌謡ジャケの罠。裏ジャケではこの下、膝上20cm位まで写った画像が採用されているけど、それの方が「けしからん」と感じる度高いんでしょうね。自分は「もうちょっと後下がって」としか…おっと、そういう話はしない約束ですよね。そんなわけで恒例のクリスタル・サウンズ。昨年8月の武市さんインタビュー2デイズの時に登場した2作の、丁度中間地点に出された2枚組。実はその前編で取り上げた『’76最新ヒット歌謡ベスト32』に1曲を除いて全曲吸収されてしまった1枚もの『最新ヒット歌謡! ベスト16』(15AH-39)のジャケットが結構お気に入りで、見せたい気持ちもあったけど、その残りの1曲「愛の狩人」は今日取り上げるアルバムに入っているので、チャンス完全に消滅…でもいいや、見せちゃいましょう、もったいないし。ちょっと下まで写っている裏の方が好きなのだけど、リスキーなので(瀧汗)。
今見ると複雑な感情しか呼び覚まさないポートレイトも、当時の感覚だとライトでファッショナブル。中の盤から流れ出す音の感触を見事に表しているし、それこそがソニーのレーベルカラー。いくつか例外はあるとはいえ、そんなライト感覚を集大成したという感じの76年ヒット大全だ。ピンク・レディーによって歌謡界が塗り替えられる前の、嵐の前のさわやかさのようなものが味わえる。例によって前後の盤とのダブりも多いが、ここで初登場となる曲もあって軽視できない。トップの「寒い夜明け」、作詞が楳図かずおだったことをてっきり忘れていた…が、歌抜きで聴くとミニマルで爽快。特にこのヴァージョンは「セクシー・バス・ストップ」を意識したアレンジでなかなかのシティポップぶり。そして、その「セクシー・バス・ストップ」も歌無盤初登場。かなりオリジナルに近いアレンジがなされているが、琴や尺八を使っていないので一抹の寂しさも。「四季の歌」はものすごくテンポを落とし、オカリナで侘しく聴かせる。「哀しき妖精」もさわやかに気合が入った演奏でクリスタルらしい。「あなたがいたから僕がいた」の女性スキャットはクリスタルでは珍しい質感だ。
松本ちえこさん、コロナ到来のまさに直前に亡くなったことが伝えられてすごいショックでした…純情たっぷりにオカリナで奏でられる「恋人試験」に胸がキュンと締め付けられます…奇しくもその日、宗内の母体は恋人試験(追試)にパスしていたのでした(合掌)。ああ無情…