クラウン GW-8149~50
ビッグ・ヒット歌謡ベスト36 ひとりっ子甘えっ子/恋する夏の日
発売: 1973年8月
A1 裸のビーナス (郷ひろみ)Ⓑ 🅸
A2 ひとりっ子甘えっ子 (浅田美代子)Ⓐ 🅶
A3 伽草子 (吉田拓郎)Ⓒ 🅰→6/18
A4 恋する夏の日 (天地真理)Ⓑ 🅶
A5 傷つく世代 (南沙織)Ⓒ 🅳→6/18
A6 忍ぶ雨 (藤正樹)Ⓐ 🅲
A7 恋の十字路 (欧陽菲菲)Ⓓ 🅲→9/15
A8 草原の輝き (アグネス・チャン)Ⓑ 🅹
A9 奪われたいの (渚まゆみ)Ⓐ 🅰→5/2
B1 くちべに怨歌 (森進一)Ⓐ 🅳
B3 おんなの涙 (八代亜紀)Ⓐ 🅳
B4 燃えつきそう (山本リンダ)Ⓒ 🅱→6/18
B5 東京下町あたり (森光子)Ⓑ
B6 なみだ恋 (八代亜紀)Ⓐ 🅵→9/15
B7 夕顔の雨 (森昌子)Ⓓ 🅴→9/15
B8 出船 (内山田洋とクール・ファイブ)Ⓑ 🅲
B9 胸いっぱいの悲しみ (沢田研二)Ⓐ 🅷
C2 危険なふたり (沢田研二)Ⓒ 🅳→6/18
C3 赤い風船 (浅田美代子)Ⓑ 🅶
C4 恋にゆれて (小柳ルミ子)Ⓔ 🅴→9/15
C5 娘ごころ (水沢アキ)Ⓐ
C6 妖精の詩 (アグネス・チャン)Ⓑ 🅳→9/15
C7 森を駆ける恋人たち (麻丘めぐみ)Ⓒ 🅴→6/18
C8 女のゆめ (宮史郎とぴんからトリオ)Ⓑ 🅳
C9 遠い灯り (三善英史)Ⓐ 🅲
D1 君が美しすぎて (野口五郎)Ⓑ 🅳
D2 愛のくらし -同棲時代- (大信田礼子)Ⓐ 🅲→9/15
D3 ひき潮 (奥村チヨ)Ⓒ 🅰→6/18
D4 夜間飛行 (ちあきなおみ)Ⓑ 🅳
D5 我愛你 (方怡珍)Ⓐ
D6 赤とんぼの唄 (あのねのね)Ⓔ 🅱→9/15
D7 避暑地の恋 (チェリッシュ)Ⓒ 🅲→6/18
D8 夢の中へ (井上陽水)Ⓑ 🅳
D9 君の誕生日 (ガロ)Ⓐ 🅴→9/15
演奏: まぶち・ゆうじろう’68オールスターズⒶ
いとう敏郎と’68オールスターズⒷ
ありたしんたろうとニュービートⒸ
山下洋治とハワイアン・オールスターズⒹⒺ
編曲: 福山峯夫ⒶⒷ、青木望Ⓒ、山下洋治Ⓓ、小杉仁三Ⓔ
定価: 2,400円
我が歌無歌謡哲学の基本「ひとりっ子甘えっ子」をフィーチャーしたクラウン版・73年夏ヒットの大饗宴。ここまで頻繁にクラウンものを引っ張り出すと、さすがに従来語ったヴァージョンの再登場も頻出するけど、例によってここでしか聴けないらしき曲もあるし、まぁいいじゃないですか、まったりいきましょう。
まず最初に「裸のビーナス」なのだが、まさかここまで過激に料理してしまっていいのだろうか?オリジナルと比べてのテンポダウン率は、全歌無歌謡内でも抜群の高さ(稲垣次郎版「真夏の出来事」さえも凌ぐ)。2コーラス目のAメロを端折っているのに、オリジナルより30秒以上長い…それだけでも妙なのに、後方に堂々と構えるオペラティックな女性ソロ歌唱は一体何なんだ…オリジナルの神秘的部分だけを拡大解釈したような、この曲の全ヴァージョンを並べると確実に突起しそうな代物。単にまったり演っただけじゃ、こんなものにはなり得ない。続く「ひとりっ子甘えっ子」に、より黄昏感を強く投影する効果ももたらされていて、いい感じで筒美祭りになっている(汗)。こちらは10月1日紹介した秋本薫盤に比べても、充分「大人対応」なヴァージョン。ニュービート名義の曲は、全て6月18日紹介の『赤い風船』からの転用だが、いいアクセントになっている。タイトル曲はより無難ないとうヴァージョンを選んでいるが…筒美曲といえば、もっと渋い「娘ごころ」の選曲も目を引く。歌手そのものは全然渋くない人ですけど(爆)。「我愛你」(太字にしたのは、こちらもハマクラ作品だからということで…)なんてもっと渋いけど、いずれもこれが唯一の歌無ヴァージョンというわけではない。選択肢が幅広くいい時代でした…
ところで、森光子さんの「東京下町あたり」、耳馴染みのない曲だな…と思いきや、歌無ヴァージョン化すると一目瞭然「時間ですよ」のテーマ曲でした。まさか、歌ありヴァージョンがあったとは、という逆説的カラクリ。第3シーズンから実際流れていたらしく、最早記憶に残ってない…