ユピテル YL-2009~10
歌謡ヒット全曲集
発売: 1975年
A2 ともしび (八代亜紀) 🅲→11/14
A3 となりの町のお嬢さん (吉田拓郎) 🅴
A4 女学生 (岡田奈々)
A5 誘われてフラメンコ (郷ひろみ) 🅴
A6 私でよければ (石川さゆり) 🅱
A7 雨だれ (太田裕美)
A8 中の島ブルース (内山田洋とクール・ファイブ) 🅵
B1 ロマンス (岩崎宏美) 🅸
B2 至上の愛 (西城秀樹) 🅵
B3 ふたりの旅路 (五木ひろし) 🅵
B4 美しい契り (片平なぎさ)
B5 みれん心 (細川たかし) 🅳
B6 天使のくちびる (桜田淳子) 🅵
B7 港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ (ダウン・タウン・ブギウギ・バンド) 🅲
B8 北へ帰ろう (徳久広司) 🅵
C1 時の過ぎゆくままに (沢田研二) 🅷
C2 花車 (小柳ルミ子) 🅳
C3 汚れなき悪戯 (豊川誕)
C4 想い出まくら (小坂恭子) 🅶
C5 夜の訪問者 (小川順子) 🅱
C6 傾いた道しるべ (布施明) 🅴
C7 乙女のワルツ (伊藤咲子) 🅱
D1 心のこり (細川たかし) 🅸
D2 縁切り港 (西川峰子) 🅳
D3 私鉄沿線 (野口五郎) 🅲
D4 「いちご白書」をもう一度 (バンバン) 🅷
D5 ささやかな欲望 (山口百恵) 🅵
D6 あゝ人恋し (森進一) 🅲
D7 やすらぎ (黒沢年男) 🅳
D8 昭和枯れすゝき (さくらと一郎) 🅶→11/14
演奏: ザ・サウンズ・エース
編曲: 無記名
定価: 2,500円
今日は11月7日ではありません(汗)…なかなかテーマが決まらなかった日だけど、まさかこちらの岡田奈々さんに歌無化されたシングル曲があったとは。しかも「青春の坂道」ではないのが驚きだけど、ちゃんと見るべきところも見てたんだなぁユピテルさんは。他にも、実はあまり取り上げられていない太田裕美のデビュー曲「雨だれ」とか、「美しい契り」やら「汚れなき悪戯」やらニッチなところをも突いてくる、75年のスーパーヒットセレクション。サウンド的にはそこまで大胆な動きは見せず、3日紹介のRCA2枚組と似たり寄ったりではあるが(「シクラメンのかほり」で始めるところが一緒)、こちらはさらに無味乾燥で、故に安心して寄り添っていられる。やはり「メロトロン襟裳岬」のインパクトが強すぎる分、それ再びを期待してしまうのだけど、無駄足でしかない。寧ろ、録音が上出来とか、地味なところに着眼したい。何せ、アレンジャークレジットがないからね。「となりの街のお嬢さん」はレゲエなのかそうでないのか、微妙なリズムのこなしだが、アレンジそのものはカラフルに練られている。国文社盤のリコーダーが恋しくなるのはしょうがないけれど(汗)。続く「女学生」に純情さを期待してしまうけど、曲調的に場末感が出てくるのも必然の成り行きか。完璧になろうとするほどこける傾向にある「ロマンス」は、工夫に欠ける分かえって安心して聴けるヴァージョンで、「好きなんです」で1オクターブ上げてくるとこが茶目っ気充分。 「美しい契り」も笛で聴きたかったな…場末感に包まれるとほとんど演歌でしかない。「港のヨーコ」は素直なインストアレンジで、「あんた~」の部分は完全無音になっている。
さて、問題は「時の過ぎゆくままに」。特に変なアレンジでもないし、気軽に口ずさみながら聴いていると、1番の最後で呆気に取られる。「身体合わせる」の部分が完全に欠けているのだ!これはどういう仕込みがあったのだろう、気になるのだが、このヴァージョンに関しては更なるサプライズもあり、それに関しては後日に…「花車」はここまで続いた軽量な演奏に琴と尺八が絡んでくる。恐らく山内さんと村岡さんの演奏と思われるが、ノークレジットでいきなり登場故意表を突かれる。「縁切り港」も同様の演奏だ。あと、「北へ帰ろう」にフィーチャーされるハーモニカと、「昭和枯れすゝき」のコルネット・ヴァイオリンが例外的に色付けに登場する程度で、あとはまっすぐに寄り添う演奏だ。カラフルな演奏の方がいいのにと感情を押し殺しながら聴いていると、まさかの不意打ちでどえらいことになる2枚だ。結論は8日ほど経ったらお伝えします…