黄昏みゅうぢっく〜歌のない歌謡曲に愛をこめて〜

昭和40年代の日本大衆文化の重要構成要素、「歌のない歌謡曲」のレコードについて考察します。

曲のタイトルで色々妄想が広がる一本

ミッシム MS-132 (カセット)

最新歌謡ヒット中

発売: 1975年

ジャケット+テープ

A1 初めてのひと (西川峰子) 🅴

A2 湯けむりの町 (森進一) 🅵

A3 おんなの運命 (殿さまキングス) 🅺

A4 雪の中の二人 (麻丘めぐみ) 🅱

A5 旅愁 (西崎みどり) 🅶

A6 おんなの夢 (八代亜紀) 🅶

A7 火遊び (中条きよし) 🅵

A8 うわさ (内山田洋とクール・ファイブ) 🅱

A9 わるい誘惑 (郷ひろみ) 🅱

A10 冬の色 (山口百恵) 🅴

B1 女のちかい (ぴんから兄弟) 🅱

B2 涙と友情 (西城秀樹) 🅲

B3 冬の駅 (小柳ルミ子) 🅶

B4 北国の朝 (森昌子) 🅱

B5 木枯らしの舗道 (天地真理) 🅲

B6 あなたの噂 (藤圭子) 🅱

B7 甘い生活 (野口五郎) 🅲

B8 愛の迷い子 (アグネス・チャン) 🅲

B9 女性 (南沙織) 🅱

B10 みれん (五木ひろし) 🅸

 

演奏: ミッシム・レコーディング・オーケストラ

編曲: 無記名

定価: 3,000円

 

またもマイナーレーベルカセット地獄、これは正に「謎」ですね。レーベル名からして出所不明、個人的にはビートルズの「アイム・ソー・タイアード」のエンディングの呟きを逆回転したら聴こえてくる、「ポール死亡説」の原因とされるフレーズを想起せずにいられません(汗)。しかも3000円とは、強気すぎる価格設定ですね。8トラックだったらまだ解るのですが、75年あたりからカセット市場も急拡大して、マイナーレーベルの廉価化が進みだすわけで。20曲フルに入ってるとなれば仕方ないところですか。

リニューアルしたカセット聴取環境で聴くと、意外にガチな音作りをしていてなめられないところ。ちゃんとしたスタジオ制作環境があった故でしょうか、価格設定にも納得するしかないのです。「湯けむりの町」のギターなんてかなり色気が出ているし、走りすぎた「冬の色」「愛の迷い子」もかえって新鮮な印象。昨日のユピテル盤とかなりの曲が共通しているけれど、そこでのゴージャス感からいい感じで揺り返せる。ひやむぎでもすすりながら聴くのが一番お似合いかも。のっけからのビクター4連発は、恐らく無意識の結果でしょう…