なんと5曲が並ぶ31位の部に突入。丁度LP1枚分の曲数になりました。
31位(タイ)
恋人
歌: 森山良子
作曲: 村井邦彦
作詞: 山上路夫
編曲: Jim Hall
🅰ロス・ガートス (編曲: 甲斐靖文) 21/4/24
「ギターの秘密」らしいオーラで包み込んだ優しくも妖しいヴァージョン。タブラの響きに異国のニュアンスが。深いエコーであちら側の世界に連れて行かれる。
🅱柴田晴代/コロムビア・オーケストラ (編曲: 甲斐靖文) 21/5/7
同じ人がアレンジしたとは思えない…ポップなカラーは変わりないが、エッジの強いスチールの響きにはフェミニンな香りが希薄。ベースが暴れているのもあって、かなり攻めている印象のサウンド。2番にはさりげなく好夫ギターの客演が。
🅲ポス宮崎とコニー・アイランダース (編曲: ?) 21/6/10
同じハワイアンサウンドでも、ウクレレの刻むリズムに歯切れの良さと柔らかさがある。音を伸ばさないフルートのメロディにクールな感触が。
🅳ゴールデン・サウンズ (編曲: 荒木圭男) 21/6/19
色気たっぷりのサックスに導かれた真のラブサウンド。ゴールデン・サウンズの中道的カラーからすると結構異色かも。
🅴猪俣猛オールスターズ (編曲: 小泉猛、八木正生) 21/10/16
ラブサウンドというより、ソフトロックの境地に食い込んでいる洗練された解釈。ボトムの強さにドラマーの意地が感じられ、ありたしんたろうとは別の世界観を見せてくれる。
🅵原田寛治/’70オールスターズ (編曲: 前田憲男) 21/11/17
この曲でさえも容赦無くぶっ飛ばす寛治の黄金のドラム。女性コーラスのメロウな響きが全体を浄化する役割を果たしている…が、1コーラス終わった後真の暗黒世界が…
🅶いとう敏郎と’68オールスターズ (編曲: 福山峯夫) 21/12/27
この曲でさえチージーな場末色に彩ってみせるクラウン黄金律サウンド。ゴージャスな感じを複数楽器の絡みで多少は醸し出しているのだけど…
🅷ストリングス’69 (編曲: 小杉仁三) 22/1/22
場末色の濃いバンドサウンドの隙間から流れ出るエレガントな調べ。1音増やしているところに意地を感じる。
🅸斎藤英美 (編曲: 斎藤英美) 22/2/4
エレクトーン1台で醸し出す侘しさその1。ある種の幻想を潜ませた音世界が何とも言えない。
🅹田代ユリ (編曲: 田代ユリ) 22/2/5
エレクトーン1台で醸し出す侘しさその2。こちらは音色選びがチージーな分、乙女らしい恥じらいが現れている。
🅺岡ひろし/ヴェルベット・サウンズ (編曲: 荒木圭男) 22/2/16
サックスを主役に据えつつ柔らかくポップにまとめた夜のサウンド。「アンド・アイ・ラヴ・ハー」的なオブリを添えているところが実に心憎い。
🅻村岡健/キング・オールスターズ (編曲: 萩原秀樹) 22/11/3
イントロの響きからして場末色が強まっている。無難にまとまったサウンドの中を駆け抜けるジャジーなサックス。
🅼エディ・ハートとレキント・サウンズ (編曲: ?) 23/6/26
100%エディ印のプレイながら、洋楽テイストの濃いサウンドにうまく調和。本来の姿との違いを大胆に映し出している(!)。
🅽海老原啓一郎、松本英彦 (編曲: 海老原啓一郎) 23/11/26
自社解釈ながら大胆なアレンジ術で格の違いを見せつける。二人のサックス達人の絶妙な連携を見守るピアノのエコーが独特。ガチなギターは誰だろう?
以上、14ヴァージョン(14枚収録)。オリジナルの洋楽テイストに果敢に挑みつつ、別の色を醸し出した好ヴァージョン揃い。やはり🅰の勝ち。そして、珍しくテイチクがない(!)。