黄昏みゅうぢっく〜歌のない歌謡曲に愛をこめて〜

昭和40年代の日本大衆文化の重要構成要素、「歌のない歌謡曲」のレコードについて考察します。

黄昏3周年!歌無歌謡を語る資格再発!(汗

テイチク SL-6

鶴岡雅義 魅惑のレキント・ギター 愛に散りたい

発売: 1969年

ジャケット

A1 愛に散りたい (鶴岡雅義と東京ロマンチカ)Ⓐ 🅱

A2 港町・涙町・別れ町 (石原裕次郎)Ⓑ 🅷

A3 霧にむせぶ夜 (黒木憲)Ⓑ 🅸

A4 今は幸せかい (佐川満男)Ⓐ 🅸

A5 朝のくちづけ (伊東ゆかり)Ⓒ 🅶

A6 小樽のひとよ (鶴岡雅義と東京ロマンチカ)Ⓓ 🅶

B1 旅路のひとよ (鶴岡雅義と東京ロマンチカ)Ⓐ 🅴

B2 恋の季節 (ピンキーとキラーズ)Ⓑ 🅸

B3 知りすぎたのね (ロス・インディオス)Ⓒ 🅺

B4 釧路の夜 (美川憲一)Ⓒ 🅷

B5 花はまぼろし (黒木憲)Ⓒ 🅶

B6 夕月 (黛ジュン)Ⓒ 🅻

 

演奏: 鶴岡雅義/テイチク・レコーディング・オーケストラ

編曲: 笠原公平Ⓐ、福島正二Ⓑ、山倉たかしⒸ、鶴岡雅義

定価: 1,500円

 

昨日「明日は知らない」と締め括った通り、またまた予期せず復活する黄昏みゅうぢっく!思ってみれば、3年前の昨日開設したのでした。そこから休む間も無く、目標427枚(+38枚)を語り尽くし、その後も度々の復活でさらに85枚(+10枚)を上乗せ。どうやら本当に1327枚に達する気配さえしてきましたが、そこまであと何年かかるのやら。とりあえず、この4月に語るべきネタが30作(内5作は洋楽)揃いました。当然、3ヶ月ルールは厳守していますので、次の復活予定はまだ読めていません。今回は遂に、禁断の領域である「アレ」が登場しますので、覚悟のほどを…そして、前回の復活同様、紹介は基本的にレコード番号順に行います。

稲垣次郎氏の訃報に触れて、一体歌無歌謡の真実を語れる者がどの位生き残っているか不安になったところですが、今日の主役鶴岡雅義さんは驚くべきことに現役ばりばり。近年は「はやぶさ」の新曲を手がけて、作曲家としても全く勢いを緩めていないし、彼らのMVにも登場してピンピンの生命感を証明しています。もう55年前にリリースされたこのアルバムでは、早々と貫禄充分の姿を見せているのですが、本当頼もしいし、少しでも見習わなければ。自らのバンドで大ヒットを連発する傍らで、こうやって余裕綽綽のインスト盤を出せるという、時代の豊かさはもう戻ってこないでしょうけど…歌無歌謡の火は、絶対消しちゃいけませんよ。「演ってみた」は商売として成り立ってナンボですから。お嬢さんお手柔らかに…お嬢さんを口説く人は余計ですよ…

大ヒット「小樽のひとよ」を始め、自らのレパートリー3曲のリメイクを軸に、ムード歌謡寄りの作品を集めつつ、恋の季節で場末感の強いビート・サウンドに挑んだり、ジャケットのファッショナブルさに見合った音が展開されています。やはり山倉たかしアレンジの曲のくせの強さがアクセントになっているし、全体を安定したギター・サウンドが引っ張っていて説得力充分。やはり、ビッグネームの音は聴いてて安心できますね。この調子でバリバリ行きますよ今月も。